ご縁があったのでしょうか、発達した低気圧と荒廃した未来都市のスモッグを思わせる黄砂が吹き荒れる中、間違いなく欠航と思っていた飛行機が通常通り運行(でもJALは欠航)。
一年ぶりの東京、風は強いものの空は抜けるように青い。秋から冬にかけて鉛色の雲天に覆われる北陸とは対照的なのほどのターコイズブルー、この差はズルイね。

上京の目的の一つは大学の潜水部の同期の披露宴出席です。同期と先輩方の間はもはや上下関係の緊張感はなく、ただただ、親密な空気が流れてます。久しぶりに敬語を使ってのお話は新鮮です。
思うに石川県の南加賀でいうなら、ここは無敬語地帯であり、目上の方に対しては丁寧なタメ口(?)を使うことを常としています。敬語は地域によっては必要なく、また物凄く必要なものでもあります。
春から上京するアナタへアドバイス、゛東京は敬語が必要だ゛

ここ、竹芝桟橋から大島、三宅、八丈、小笠原へ出発。肩にはダイビング機材、腰にはウエイトベルト、両手はタンクのバルブを握り、東海汽船のタラップを駆け足で昇ったものでした。
船内に荷物を置いたら、デッキに並び全員で加山雄三の゛光進丸゛を熱唱。
゛Sail On! 光進丸よ 俺を銀色の海へ誘え!・・・・゛
歌い終わり、船が岸壁を離れたら先輩方からご説教。
「なんだ、あの機材の置き方は! 整理整頓できない奴は潜らせねぇぞ、わかったか、一年!」
「はい!」
「だから言ったろ、その返事がすでに元気がねぇーんだよ、もう一回返事!」
「はい!!!」
ハタから見ればちょっと(?)異常な集団だった体育会系潜水部。三宅島では鳥類学者のジャック・モイヤーさんから゛クレイジー゛と嘲笑され、八丈島では早朝の神聖なる儀式、海に向かっての校歌斉唱でうるさいと漁師から石を投げられたり(!)、葉山では、海に入る前の恒例である、海岸線に一列に並び手に握ってある塩と米を海に投げて手を合わせて一礼してから入水する儀式に、カップル達が唖然としたり、子供の手をひいて遠くに避難する家族連れ・・・
飯盛り、チュウチュウ(?)、学連合宿でのモウリのバン横転、ナベの失神飛び込み、イガヤババァ・・・アレは? コレは? なぜ黙ってる? 書け書けと私に迫ってきます。
まだまだ、くだらなくて、悲しくて、切なくて、どうしようもない出来事がたくさんありますが、今日のところはこの辺で終わり。
ユラユラうごめく夏の陽炎のような、春の日の夢の中のような、遠い日々の、懐かしい思い出です。
戻れるものなら戻りたい
東京へ遊びに行くとついついセンチになってしまう私、まるで過ぎた日々を巡る旅人のようです。気持ちが後ろ向きか。でも後ろ向きっていけないことなのでしょうか? 前向きばかりの話しか
しない人、私は苦手だけどな~
テキーラをグイっとひと飲み、そしてオレンジにかぶりつく。いろいろあるけどワイルドにいこうぜ!