橋立で唯一スクーバダイビングのアイテムを保有している戸井鮮魚といたしましては、船のトラブルや行方不明者の捜査(まだしたことないけど・・)などの潜水作業の仕事もしております。
昨日は底引き船のペラにロープを巻きつけたので潜って除去して欲しいとの依頼がありました。
居酒屋チェーン店みたいに返事はもちろん、 「はい!喜んで!」

倉庫から潜水道具を引っ張り出してセッティング。軽トラに積んで港へ出発。
でかけに玄関で嫁さんが眠い目をこすりながら、
「えっ、こんな寒いのに潜るの?」 と一言。
私は振り向きもせず、作業を続けながら、
「止めないでくれ。僕はタバコは吸わない。酒は飲む。女を好きにならないくらいなら男をやめる。 だからといって、あるいはどんな理由があっても潜水士としての仕事を最後までまっとうできないないならば、僕は潜水士であることをやめる」
そう言い放ち厳しい顔で嫁さんのほうを振り向くと、そこには誰もいませんでした。俺の話を最後まで聞け!

現場に到着。港内の透明度はまずまずです。仕事しやすそう!

フル装備してエントリーします。タンクに装着してあるBCはかれこれ20年くらい使ってます。ローンで買ったのは大学一年の春だったかな。SプロのBCはホントに丈夫で頼りになります。

思ったより寒くありませんでした。レギをくわえて潜ります。スー、ブクブクブク、スー、ブクブクブク・・・

大きなプロペラです。直径は私の身長くらいあるかな? あっ、ロープが見えますね。回り込んでみましょう。


シャフトのところにガッツリ巻いてます。引っ張ってみてもビクともしません。

パンナイフのような包丁でロープを切ります。

切ったロープをほどきます。体やタンクに絡まないよう慎重におこないます。

作業終了です。

港の水底です。せっかくですからちょっと深く潜って船底のチェックをします。破損部分の有無の確認です。こういったトラブルの後はどこかしら傷ついているものです。とても大事な仕事です。

やっぱりあった! ロープの先についているワリカンがぶつかったのかな? 傷口の新しさから見ると今回のロープ拘束と何か関係がありそうです。
それ以上は私の管轄ではないのでこれで仕事終了です。急いでシャワーしてスキー場へ向かいます。

午後は子供のスキーレッスンです。褒め殺しのレッスンです。
「いいよ、いいよ、お前は最高だ! いや天才だ! そうだ右足に体重をグググーとかけて大きくターンだ! そうだ、ゆっくり体重をかけて・・今度は左足に体重をかけて、そうだ! 大きくターンだ!
よーし、できたぞ、それでいいんだ! お前はチャンプだ、ナンバーワンだ、ノーペイン・ノーゲイン・・」
まるでアポロ・クリードのセコンドみたいでした。父ちゃんは疲れるね。
午前にスクーバダイビング、午後にスキー、そして夕方からセリ・・・我ながらタフだな~