潜水漁師が船長を務める石川県橋立漁港の遊漁船

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2009年11月30日

岬の先の妄想レストラン

  

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どこまでも広がるコバルトブルーの海の側に、その妄想レストランは存在します。

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陸からは道がなくボートでビーチから上陸して、

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 細くて、真っ暗な洞窟をくぐると、

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そこにあるのはアナタの心の中だけに存在する゛岬の先の妄想レストラン゛です。ようこそいらっしゃいました。

強い陽射しの下、白昼夢を見ているかのような、穏やかな時間をお過ごしください。

 

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今日のお客様はガチャピンと熊。

 

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甘エビ、クルマダイの昆布締め、真鯛、フクラギのお造り、

 

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甘エビと山菜のテンプラ、

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赤カレイの一夜干しを軽く炙ったもの、

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タラとヤリイカとキノコのホイル焼き、

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そしてメインの香箱ガニとメギスの南蛮漬けとシバタケの大根おろし和え、

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デザートは洋ナシのコンポートでFin。

どうでした?満足いただけましたか? 素材を生かしてアッサリと調理してありますので胃がもたれることがないと思います。

食事が終わったらビーチに戻って、もうひと泳ぎしますか? それとも走りますか? 私も付き合いますよ。

                それとも、お二人でどこかへトリップしにいきますか?

 

 

 

 

2009年11月28日

いろいろな発送

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今日の泉の浜の様子。北風がやや強く吹き、サーフィン日和の一日でした。溜まっていた発送業務がそろそろ終わりそうです。大変長らくお待たせしたお客様、ご迷惑おかけしたことをお詫びいたします。

まともな蟹は贈答用にもちいますが、ご自分で食べるものや気心の知れた方に送るカニは足折れ、足が1~2本折れたもの通称゛テンボガニ゛、で充分です。その方が大きくて安い!

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足折れのズワイガニを捌いて持ってきて! とのこと。大きくて安いカニが欲しいんですね。これ、セリで思ったより安くならないときが多いんです。なかなか神経を使います。

              上の写真をよく見ると爪が一つしかないですよね。

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これも足折れです。

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これはチョイキズです。一体、どこにキズがあるの?って感じです。

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こんなキズモノ、なかなか賢い買いだと思います。そりゃ、長く生きてるとキズの一つや二つね、ありますよね。カニのみならずアナタも私も・・・でもそのキズが何なのかわからないけど、時々、ズキズキ痛むことがありませんか?

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赤カレイの一夜干しフェチなんでしょうか? 他の干物には興味なし、だそうです。

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知人のフランス人宅には捌いた香箱ガニ、大好きなポテトサラダ、小松の和菓子で絶大な人気を誇る松葉屋の栗羊かんも一緒に発送。この栗羊かん、気を抜くとイッキ喰いする恐れがあるくらい甘さ控えめ、クリ盛り込みで、フレンチのデザート以上の旨さです。

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サラサラとフランス語でご挨拶文!? レ・アールシェフ様、お忙しい時間にお手間取らせて申し訳ございませんでした。感謝してます!それにしても汚い字だこと!小学生低学年並みだ。

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明日の宴会はきっと盛り上がることでしょう。食べる方の立場になって、その場にはいませんが、最高のもてなしをすること、それが今の私にできることです。

2009年11月26日

浜の一番蟹

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セリで一番高値がついた蟹のことを゛一番蟹゛と呼んでます。まさに王者の風格が漂います。

一杯25.000円、二杯で50.000円。この一番蟹を贈る方(3杯も!!)や、それをいただく方は一体どんなセレブな世界にいるんだろうか? キューバ沖でカジキを釣りに行ったり、タヒチのボラボラ島の水上コテージで昼寝したり、スペインのエル・ブジで小雪とディナー・・・なんてことしてるのだろうか? 私を専属運転手で雇ってくれないかな・・月給60万くらいで・・

いずれにせよ、セレブは大好きです。セレブがいないと、パトロンがいないと文化が廃れる気がします。

2009年11月25日

チャンスタイム到来!

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今日の泉の浜の様子です。ナギが続き透明度がグングン上がってます。いいよ~、いい感じだ。いい子だから、このままちょっと静かでいてね。海を女性に例えた昔の船乗りの気持ちがわかります。お願いだから意味不明に、突然、機嫌壊すのだけはやめようね。

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底引き船が続々入港してきます。

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第一陣の発送分です。週末希望の方はもう少し待っててください。大丈夫、今週ナギだから!

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塩茹でしてあら熱が取れたらパック詰めです。

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予算に応じて、組み合わせは自由です。

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贈答は子を思う親の気持ち、親思う子の気持ちが深く交錯しています。そのお手伝いができて光栄に思います。

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この活かしのズワイガニは外国人のお宅行きです。どんな調理をするのか興味深々です。

   Wow~ Queen Crab!とかSpecial Crab!などと絶叫していることでしょう。

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小松、加賀の方なら捌いて配達します。コウバコ一杯とかじゃちょっとイヤだけど・・たくさんなら・・いいよ。

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ついでにお造りも配達。今日のお魚はタラの昆布締め、甘エビ、真鯛、フクラギです。

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あと1週間くらいは凪いでほしいです。お願いだからいい子にしててね。無理だろうな・・

2009年11月23日

チャンスタイム到来か!?

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今日の泉の浜の様子です。ベタベタでナギナギの海、澄み渡る空、久しぶりのGood dayです。

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今日のセリは期待が持てそうです。

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これでカニが不漁だったらもう橋立沖にカニはいないということか?

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11月もあと一週間で終わり、漁師はあと一週間で相当の水揚げをしないと年越しできないぜ、もちろん私とて同じこと、漁師がこければ私もこける。大漁を祈る!

2009年11月21日

週末の戸井鮮魚

昨日のセリはズワイガニがあいかわらずの高値で手が出せませんでしたが、コウバコは少しだけ、高かったけど・・買えました。

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飛ぶように売れます。みんな、待ち焦がれている様子です。

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あてにならないカニばかりに頼るわけにはいきません。一夜干しもたくさん作ります。

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一夜干しとコウバコの詰め合わせはいかが?

日本中にいる友達や先輩や後輩から、驚く事に海外からも!注文をたくさんいただきます。今日、送ったセットは東京にいた頃、勤務していた会社の後輩からの注文です。

その昔、飲みに連れて行ったり、話を聞いてあげたり、金貸してあげたり(もちろん帰ってこない)、風俗代おごってあげたり(!)して可愛がった甲斐がようやくありました。でも全然足りない。お願いじゃない、命令だ、もっと注文取ってくるように!

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年末にかけて週末はオードブルの注文が増えてきます。儲かっているのか、損してるのか原価計算が苦手でよくわかりませんが、とにかくモリモリに詰め込んであります。小松、加賀の方なら配達いたします。

自営業者は止まることが許されません。試合がなくてもボクサーが縄跳びをするように、処女作を超えられずウツ気味で小説が書けない作家がエッセイやルポを書いて筆を止めないように、旅する魚屋も旅を止めたらそれまでです。

天気のことは自然現象だからしょうがないけど、それ以外のことは万全を期す。仕事はもちろんだけどプライベートの充実も大事なこと。男は危機と遊びの二つしか夢中になれないのです。

2009年11月19日

今日もダメ

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シケの影響で朝6時出港のいわゆる゛朝なぎ゛、沖泊まりと思いきや、夕方帰港。やっぱりシケてたみたい。

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今日のセリはご覧の通り、ダメだ、こりゃ・・・

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でも思うんです。そろそろナギが続くということを。お客様もわかってくれてます。ご希望の日に到着できないとご予約いただいてるお客様に連絡をいれると、

           「全然大丈夫よ、気にしないでね、首を長くして待ってるわ」

とのこと。ありがたいことです。愛してます。随分と気が楽になりました。

             旅する魚屋でもシケが続くことが話題になり、

「シケ続きでカニの発送ができんで、お母さん、見て見て!心労でご覧の通りガリガリになってしまったわ」

             「(無視して)来週ナギそうか?タラ持ってきて」

      わかったよ。タラでもブリでも持ってくるよ。来週はきっといいことあると思います。

2009年11月18日

一滴の光を待つ

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今日の泉の浜の様子。いぜん波高し、風強し、全船休漁。今週出漁しても品薄と連休の影響で蟹相場は確実に高値で推移します。

チャンスタイムは連休明けか?焦燥と緊迫と疲労はまだ続くのか?それともナギ続きで一滴の光を獲得することができるのか? 海のリズムに身を委ねるしかない。

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もう少しで新しいHPの打ち込みが終了します。年賀状作りくらい疲れました。早くアップして皆様にお披露目したいです。

2009年11月17日

冷たい雨

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冷たい雨、シケ続きの海、厚い雲に覆われた鉛色の空。北陸特有のどんよりした冬の天気です。

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この陰鬱な気候が北陸人特有の忍耐強さと、あか抜けない地味さを同時に育みます。

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18歳の春、上京して阿佐ヶ谷のアパートの窓際に立ち最初に感じたことは、空が抜けるように青いということ。西高東低の冬型の気圧配置なら関東は晴れ、北陸は雨か雪。この差は大きい。

シケが続くため、ご注文いただいたカニの発送ができず困ってます。こんなに長くシケが続く11月は経験がありません。昨晩、夢にまでカニがでてきました。

セリ場で全長80㎝くらいある特大ズワイガニがなぜかハンペンになっており、魚箱に詰め込まれてます。ハンペンのズワイはまずいだろ~と思ったり、いやハンペンだから食べやすいか!と思ったりして悶えている夢。

         あとは懸垂10回したらカニ一杯セリ落とせる夢、こちらは意味不明。

              いずれにせよ、早くナギ続きになってほしい。

2009年11月15日

シケの週末

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最近、ホントによくシケます。次から次へと大陸からやって来る低気圧、その度にシケ模様。日本海はまるで低気圧の墓場のようです。

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こんな日にこそ、新しいHPの打ち込みをしないといけません。HPの新しいページは出来ているんです。後は書き込むだけ。ただ、なかなかその気になれず、億劫で、腰が重く・・・、この週末でなんとかしよう。

新しいシステムは戸惑いが多く、神経と目が疲れてきます。あ~イライラしてきた。明日、担当者を質問責めにしよう。

           気分転換にちょっとジムで走って、さらに疲れてこようっと。

ただ、トコトコ走るのではなく、トレーニングに負荷をかける。つまり心肺と脚に負荷をかけないと「速く」走れない、という小出監督の言葉を信じてインターバルトレーニングに励みます。

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シケても腐らず、あせらず、悠々と構えて一杯やろうぜ。毒蛇は急がないぜ。

2009年11月13日

朝ナギ

暁闇の頃、旅する魚屋の仕込みをしてると北風に乗って船のエンジン音が聞こえてきました。

    外は冬のように寒く、北風が身を切ります。泉の浜まで様子を見に行きましょう。

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泉の浜沖で横一列に並ぶ船隊、ロシアのバルチック艦隊か? それとも真珠湾へ向かう日本海軍空母機動部隊か?

そんなわけはなく、早朝に出漁する底引き船団です。夜までシケてて、朝になり海がようやく穏やかになって出漁することを゛朝ナギ゛といいます。

通常、朝ナギの場合、その日の夕方のセリには帰港せず(漁の時間が短すぎるため)、もう一日沖で操業し翌日の夕方に帰港します。このことを゛沖泊まり゛といいます。泊まるといっても寝るわけではありません。不眠不休で仕事をやり続けます。

底引き船の若い衆、なにが辛いかっていうと二日や三日寝られない事。仕事中、寝れる場所があれば、そこが廃墟の病院の霊安室であっても、新宿歌舞伎町の学生のゲロまみれになっている゛養老の瀧゛のトイレ脇でも寝れる自信がありました。それほど眠い。

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港からでてくる船を沖で待ち、全船出揃ったらヨ~イ、ドン!で漁場へ向かいます。とても公平なルールです。

    全船、シケの影響で夕方に帰港、水揚げはごく僅か、セリに行くまでもありません。

また、週末は大シケです。ちょっとウンザリ気味です。ウツにならないよう宴会でもして気を紛らわせるか・・

あっ、今回でブログの更新600回目です。魚をセリ落とす、仕込みする、売る、包丁を研ぐ、ブログ書く、といった具合にパソコンも調理道具の一つだと思ってます。

鮮魚を扱うには几帳面さが大事です。ブログとて同じ事。内容の鮮度とわかり易さはとても大切なこと、それより大切なことは私のなにげない表現で人をキズつけないこと。誰かをキズつけてまで面白いことを書こうとは思いません。それを肝に銘じて、これからも皆様に心の癒しを与えていけたらな~と思います。

           それにしてもよく続けているよな~と自分を褒めてあげたい。

2009年11月12日

本日天気晴朗ナレドモ浪高シ

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今日の泉の浜の様子。天気は回復しましたが、強風・波浪注意報発令中、波の高さが3mあります。もちろん全船休漁です。

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昨日はもの凄いシケでした。全船、休日を返上してシケるギリギリまで漁をしてて、海が機嫌を壊す頃を見計らい、深夜に逃げるように帰港してきました。

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私のカサゴ釣りのポイントでもある一文字灯台沖がスゴイことになってます。北東の猛烈な風が吹いてます。

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シケの影響で漁の時間が短く、カニが僅かしかいません。週末までダメっぽいのでカニの値はGがかかるくらい急上昇するでしょう。

みんな、振り落とされないようシートベルトを装着のうえ、シッカリとバーを握って耐えてください。私は出る幕がないので退散します。カニのご注文をいただいてるお客様に事情を説明して次のナギまで待っていただきます。

    いいカニを得るためには忍耐が必要です。あせるな・・あせるな・・もっとひきつけろ・・・

           Patience,time,and money accommodate all things.

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旅する魚屋用のテンボのコウバコはシケ前にたくさん買ったので相変わらずの安値です。シケ後ならこの3倍の値がついてることでしょう。

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タラがボチボチ揚がってきてます。このムッチリした白子を見て唾がわかない人は、芸術も文学も語れない。

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トイババの手作りクッキー、ごくごく一部の方に熱烈な支持を得てます。旨いけどデブの元、危険すぎるので視界に入らないよう気をつけてます。

2009年11月10日

市場のカニの表示などなど

セリが始まる前はカニの選別で大忙しです。今回はコウバコの選別についてチョットご説明します。

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魚箱には船名札が入っておりその下にカニの入り数が記入してあります。これだと一心丸のコウバコ20杯入りということです。

ちなみに入り数は10ハイ、20ハイ、30ハイ、40ハイ、50ハイという具合になっており、少ない入り数のほうがサイズが大きいです。サイズと値段は比例しており、贈答用で使うのは10とか20で、旅する魚屋で売るのは主に30入りです。


まともなコウバコの他にちょっとキズ系のコウバコも当然たくさんあるわけで、贈答には使えないけどご家庭で食べる分には全く問題がない、というものをご紹介します。

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天1とは足が一本ないカニのことをいいます。足が2本ないのを天2、3本を天3・・全部ないのを・・恐い・・全般的に足のないカニのことを゛テンボ゛と呼んでます。

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小指、つまり一番下の足がないカニのことを゛小指なし゛といいます。いろいろあったんか・・過去のことは聞かないよ・・・

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シミのような斑があるカニをヤキガニといい、これは少しだけ斑があるから゛チョイヤキ゛。チョイ悪オヤジの流行でこんなチョイという表現を使うと推察します。

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この背中に付いてる黒いブツブツ、なんだかわかります?

答えはカニビルです。元気なカニの背中に付くと言われてますが真偽のほどはわかりません。

これを気持ち悪いという理由でキレイに取り除いてから売るという業者の方もいますが、少なくとも橋立の魚屋はそのようなことはしません。カニビルを取ったズワイはヒゲを剃った乃木大将のようなもの、冬の食卓の王者としての風格がありません。

ワインの底のオリを見て気持ち悪いと思うのか、いや、これは歴史そのものだ、歴史を肴に飲もうと思うのか、ロマンチストの私はもちろん後者です。

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東京のど真ん中のオフィスに特大ズワイの贈答、箸と皿とカニ酢を一緒に送ります。できれば私も一緒に行って捌いてあげたい。そして夜はフレンチかイタリアン、その後はバーに流れて泥酔したい・・・

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小松や加賀の方なら捌いて配達します。

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同級生の女の子(?)のお兄さんに、

     「10㌔を50分切って走ったんだから戸井君もチョイランナーだよ。」

と褒められ(?)たチョイ悪でチョイランナーな私。いつかこのアスリートお兄さんと雌雄を決する日が来ると思います。

2009年11月 8日

カニの値が下がった!

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解禁2日目、初日より量が多いです。期待が持てます。頼むぞ・・・

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お目当てのコウバコは2段に積み上げられてます。どうしてもコウバコ400杯は欲しいところ、ズワイは贈答分だけだから少しでいい。

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値はイッキに下落しました。昨日の半値くらいです。よし、山ほど買おう!

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まずは水で〆ます。熱湯に生きたまま入れると自分で自分の足を折るイヤガラセ(?)をします。

今回は浜の一番ガニを真水で〆ている最中に足2本折られちゃった・・・誰を責めるもなく、眉間にシワを寄せ下唇をかみ締めます。 悔しいです!! 

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〆たらタワシでゴシゴシ水洗いします。

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そして塩茹、この繰り返しが深夜まで続きます。

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あら熱が取れたら、旅する魚屋のお得意様の予約分の取りおきをします。みんな解禁を楽しみにしてます。

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トイママとトイババの共同作業でコウバコをばらしてパック詰めします。面倒くさがり屋の方に大人気です。嫁と姑、叱るときも褒めるときも公平を心がけ、共通の敵は私ということにしとくと物事がうまくいきます。

           「年寄りなんてものは、やさしくすると早死にするんだ」

と向田邦子さんの寺内貫太郎みたいなことをそっけなく言ってみたり、誕生日に直島の地中美術館へ旅行に行かせたりして、私なりの親孝行をするのは長男のツトメです。・・ていうか私、次男やし・・

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コウバコの外子と内子はみんな大好きです。足なんてどうでもいい。

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都会に住んでる石川県人にはたまらない郷愁の味です。

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愛情たっぷり詰まった贈答です。

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さぁ、早く行こう、みんなが待ってる。

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日本各地へ行ってらっしゃい。

2009年11月 7日

カニあまりの高値に声も出ず・・・

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18:30のセリまであとわずか、いろんなテレビ局のスタッフ達が眩しいライトを照らしてます。

周りを見渡すと思ったよりカニがいませんね。イヤな予感がします。アッチッチ・・胃がキリキリ痛みだしてきた。

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セリ開始です。値がドンドンつり上がっていきます。キァー! とても買える値段じゃないです。一同、唖然、そして溜息・・

            金沢港と三国港はどうだったんだろうか?気になります。

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波間に漂う木の葉のような戸井鮮魚は出る幕なしです。大商人につられて合わない値で買わないよう、ここはガマンです。

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マコちゃん、顔色悪いよ・・ セリ前の高揚感はどこにもありません。あるのは脱力感のみ。

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今日は臨時開市なのでセリがあります。ご祝儀価格ということはないはず、まずは大漁を期待します。

     明日こそ゛旅する魚屋゛で皆様にコウバコを、そして発送もしたいけど・・どうかな?

2009年11月 6日

カニ解禁!!

続々と沖からカニを満載した底引き船が帰ってきました。カニを降ろしたらすぐに出港だ。この3日ナギで稼げるだけ稼げ!

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セリ場はカニの仕分けで大忙しです。カニ、カモ~ン!

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これらはメスのコウバコです。仕分けはホントにゾッとするほど細かいんです。

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仕分けはベテランの浜のお姉さんに任せよう。

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どの船も初日はズワイよりコウバコ狙いです。地元の方はズワイより断然コウバコ好きです。外子と内子の旨さは天下一だと思います。

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今日はコウバコを山ほど買うよ!お得意様が初物をお待ちだ。

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やはり値が心配です。高いのか、お手頃なのか、胃がキリキリ痛みます。筋トレするよりダイエット効果があると思います。

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取材もかなり来ています。石川の英雄、松井が頑張ったように、年末までカニと格闘だ。さて、セリに行ってこよう。

2009年11月 3日

シケの晩の宴会

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シケが続きどうしょうもない日は、物憂げに、携帯から友達に電話します。

          「今晩、集合だ。料理は俺が作るから酒持ってきてくれ・・・」

        冷蔵庫にはフクラギ一箱あるから今晩は青背の魚を食べつくそうかな。

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シケ前までは定置網漁で大漁だったフクラギ、こんなに安くていいの? くらいの安値でした。まずはお造り。

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フクラギのカルパッチョ、これにピリ辛の韓国風コチジャンソースをかけます。

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ミズダコのカルパッチョ、ソースは香味野菜を刻んでワインビネガーとオリーブ油を混ぜたもの、いわゆるブラジルのシュラスコにかける゛モーリョ゛です。ソースというよりむしろサラダです。

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ブラックタイガーの開き、ハーブソルトで味付けしてます。

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メギスの一夜干し、まるまる太ったメギスです。

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大鯛のカマの塩焼き、つついてくれ。

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お隣の秋友ガラスさんのトンチャンがメチャ旨なんです。ノリピー風に言えばマンモス旨い。

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今回は高校の同級生とお隣りの秋友ガラスさん一家をお招きしての宴会です。豪雨の中、よくおいでくださいました。準備ができたかな?グラスにビールを注いで、子供はジュースか、よし、みんなとりあえず座ってくれ!

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乾杯だ。今回は男だけの濃くてエロチックな体育会系宴会はやめて、奥様達やチビッコ達も参加です。たまにはね・・遊んであげないとね・・怒られちゃうよね・・・

高校の同級生の梶井と飲むなんて20年ぶりくらいかな。ましてや高校は違ったけど鹿野ギャマと飲むのは高二のときの山中温泉のこいこい祭り以来だ。

私と梶井は2.3年のときの文系クラスでいつも一緒にいた親友でした。そもそも私達の高校、小松高校は南加賀の中ではトップクラスの進学校で男子の文系というのは、いわゆる゛理系崩れ゛みたいなもの。物理、数学がキライだから文系に行くという消去法で決めるという生徒が大多数を占めます。

だって数学の公式集を見るのが好きという者、物理の答案中の自分で公式を発見して(!)解くという離れ業をする者たちに、イヤイヤ勉強している私なんてかなう訳ないでしょ!

2年ごろから勉強に対する意欲が失せてきて、そんな仲間達が固まるようになり、そこに梶井もいて一緒に遊んでばかりいました。遊びすぎて仲良く一週間の自宅謹慎処分になったこともあったな~
あのとき、担任の先生が親の前で泣いてたけど、先生、それくらいのこと、いい年して泣くほどのことでもないよ・・と今でも思います。

そんな思い出を語りながら、卒業アルバムをめくり、指さして、

       「この子とコイツ付き合ってたの、戸井ちゃん知っとるか?」

「エ~!知らんかった、じゃあ、この子、地味系やけど金沢のマハラジャのお立ち台で踊っとったの知らんやろ~俺、ハッキリ見たぞ!」

       話が尽きないね。でも今更高校の頃の情報知ってもね・・もうとうの昔に過ぎたことだ。

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高校は違えどなんかしら縁があったギャマ、謝らなきゃならないことがある。体育祭の打ち上げに遊びにきてくれたのに、仲間に入れてあげられなくてゴメン。松高の料簡・度量の狭さを恥じます。20年以上も前のことだけど心にひっかかってたことだ。そのかわり今日はフクラギの刺身2枚いっぺんに食べる贅沢を許す?!

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僕、もう行かなきゃなんない。一人で行かなきゃないない。すぐに行かなきゃなんない。18歳の春、そんな思いでみんな故郷をあとにしました。

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そして20年後また会えて私はホントに嬉しいです。みんないろんなものを背負い込んでオッチャンになったけど、話の内容は高校生なみだった。それもとても嬉しいことだ。

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かなりハイテンションな私、マイケル・ジャクソンの「ポゥー!」のポーズを連発の大サービス。秋友さんの子供のみ大爆笑。

朝、トイママが秋友家に鍋を返しに行ったところ、玄関先で3人のチビッコが並んでマイケルの「ポゥー!」を連発していたとのこと。変なトラウマにならないことを願う。

2009年11月 2日

大シケがやって来た!

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今日の昼過ぎから突然猛威を振るった今回のシケ、窓の外は轟音のような海鳴りと樹木の揺れる音、横から吹きつける雨風、魚箱が転がっちゃう・・・、大変なことになってます。

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朝までいたサーファーもさすがにこれじゃね・・・

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左から右へ、強烈なあいの風(北風)です。この力強さ、惚れ惚れします。

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港のほうも荒れ放題です。もちろん全船休漁です。

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船は四方からロープを張り、岸壁にぶつからないようにしてあります。このことを漁師用語で゛ハリをとる゛といいます。

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防波堤の向こうはまるで日露戦争中、203高地から旅順港のロシア太平洋艦隊へ撃ち込んだ28センチ重砲弾の水柱のような波が立ってます。。ずいぶん景気よく打ち込まれている様子です。

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こんな日は魚売りなんて無理です。筋トレしてマイケルの映画観て・・・、気分が腐らないよう、みんなに電話して景気よく宴会だ。

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