
前泊の場所は能登島の風情のある民宿です。期待通りのThe Minshukuでした。小4の夏休みの時に家族旅行で出かけた能登島のことを思い出してしまうノスタルジック感が濃厚にあります。

もういかなる努力を払ってもこれ以上食べれないと悲鳴をあげるほどの山盛り魚介料理コースでした。さすが船宿、ご馳走様でした。そして21時に就寝。よく食べ、よく寝る、まるで子供のようです。

そして大会当日です。スタート時は快晴で気温は高めです。ただし天気予報では、午後から急速に天気は悪化し暴風雨になるということ。マズイね。
今回はフル初挑戦です。上り坂の多い厳しいコースですが、途中関門の制限時間が穏やかな大会ですので、完走へのプレッシャーは小さいです。アースマラソンの間寛平ちゃんのような、歩幅の狭いゆっくりとしたペースで走ります。

天気予報通り午後から天気は一変、雨雪まじりの強烈な風が吹く、もの凄い悪天になりました。これは春の嵐ではなく、冬の嵐です。
気温はグンと下がり、風速15~20mの北風がランナー達に襲いかかります。風が吹けば実際の気温より低く感じます。いわゆる体感温度とは一般的に風速1mに付き1度C冷たく感じると言われています。この時のランナーの格好はほとんど裸同然で、おまけにビショ濡れです。
ある一人のオッチャンの格好ですが印象に残ったので記載します。超ハイレグのゴム質な変態的極小パンツにY字のヒモのような上着を着ていて、その暴風雨に会い、まるで一本釣りで甲板に叩きつけられたカツオのように、テントの中でブルブルと電気的に震えてました。その格好じゃ、そりゃ、震えるよ。
この時の温度が約0℃として、風速15mの風が吹きつければ、体感温度は約-15℃となります。多くのランナー達が低体温症となり途中棄権していました。それはナイスな判断です。寒さを堪えて無理をすれば山岳遭難の疲労凍死みたいになってしまいます。何も遊びでそこまで我慢する必要はありません。

ただ私は底引き漁や潜水漁で極寒の海を体験しているし、程よい体脂肪もついているので寒さには強いのです。なので何とか完走です。
一緒に行った20代の男の子二人は残念ながら途中棄権です。もっと脂肪をつけなさい。ちなみに一人は平成3年生まれのハタチの子。平成3年といえば私が人生のピークだった大学生の頃じゃないですか。こういうときに年を感じます。
もう一人の女の子は10㌔走を、雨風に合わず、無事完走。日記に「私がいちばん賢かった」と書いたはずです。